新潟へぎそば小嶋屋総本店・布乃利へぎそば発祥の店
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    小嶋屋のこだわり

小嶋屋総本店のへぎそばへのこだわり

へぎそばとは

さて、そば通の方であればすでにお聞き馴染みの「へぎそば」。
へぎそばといえば近年では関東でも知られた名前になりましたが、ではこの「へぎ」とは一体なんでしょう?
この「へぎ」、実は「剥ぐ(はぐ)」の古語である「へぐ」からきた言葉で、木を剥いだ板「片木(へぎ)」を折敷にしたものの事であり、ざるそばやせいろ同様、「へぎ」という器に盛られたそばのことを言います。

また持論ではありますが、私どもではへぎに一口ずつ美しく盛ったそばを、“手振り” “手びれ”と呼んでおり、これも織物をする時の糸を撚り紡いだ(よりつむいだ)“かせぐり”などからきた手ぐりの動作を言ったもので、全国的にも珍しい織りの目に模した並べ方も織り文化の美的感覚・感性から生まれたものと推察できます。

さらに付け加えれば、この手ぐりはフノリをつなぎに使った滑らかなそばでなければ、美しく盛り付けることが出来ません。
手ぐりにしろフノリつなぎにしろ、「へぎそば」は長きに渡る織物文化とそばの食文化が融合して生まれた賜物なのです。

へぎそばとは?

布乃利(フノリ)とは

綺麗な岩礁海岸の潮間帯(潮の干満によって海と陸に変化する場所)に生息する海藻です。
岩に付着しており、満潮時は海の中ですが、干潮時には太陽光線と空気に晒されるなど厳しい環境変化の中で繁茂します。
フノリを煮溶かすとトロリとした糊状になりますが、これが当地の織物に始まり、当店のそばの繋ぎとして使われております。
その粘りの成分は「フノラン」と呼ばれ、健康維持にもすぐれた成分が含まれていると言われております。

布乃利(フノリ)とは

粉挽きの極意は石臼にあり

おいしいそばの条件は“三たて”と称されます。
「挽きたて、打ち立て、茹でたて」がその三つですが、何よりも大切なのは“そば粉”の品質。これはもちろん玄そば(そばの実)自体が良質なものであることが第一ですが、どんなにいい玄そばも挽き方次第でその味を台無しにしてしまうことにもなりかねないのです。
製粉とは文字通りそばを粉にすることですが、これを単純に考えてはいけません。

製粉によっては口当たりやのどごしなど食感の悪いそばが出来上がりますし、製粉工程に問題があると、せっかくのそばの香りを失ってしまうことになるのです。
また季節によりますが製粉してから3日~1週間で酸味が出て劣化していきますので、味を大切にするそば屋は鮮度を管理するためにも自家製粉にこだわります。

そば製粉の方法は大きく分けて石臼挽きとロール挽き(機械挽き)の二つがあります。農家ではもともと石臼でそばを挽いていましたが、時代が進むにつれてそば製粉も産業化し、製粉スピードが遅い石臼挽きに変わって効率的に大量製粉できるロール挽きが主流になってきました。

それが最近では石臼挽きがふたたび注目を集め、石臼挽きのそば粉を使う店が増えているのです。特にそばの味にこだわる手打ちそば屋や老舗そば店で、その傾向が高まっています。正直に言いますと、石臼挽きのそば粉は製粉効率が悪く、コストも高い。
もちろん小嶋屋総本店でも石臼で自家製粉したそば粉を使ってのそば打ちですがこれは何も懐古趣味だったり演出性を狙ってのことではありません。
理由はただ一つ。石臼挽きによる製粉が良質のそば粉を作り出すからなのです。

粉挽きの極意は石臼にあり

初代重太郎の心
布乃利つなぎ 生へぎそば

粉挽き初代重太郎の心 布乃利つなぎ 生へぎそば

小嶋屋総本店 初代考案 元祖「生へぎそば」

そば切りは江戸時代にはじまり、新潟県は魚沼地方を中心にそばの栽培が行われてきました。
結婚式の祝い膳や大晦日、お庚申様、節句、そして盂蘭盆(うらぼん)の時などには、農家が自家用に 作ったそばを石臼で挽き、つなぎに工夫を凝らしてその味を自慢しながら振る舞います。
当時この地方では小麦の栽培は行われておらず、そばのつなぎにはもっぱら山ごぼうの葉や自然薯などを使っていました。

ただ、この地方は織物の産地であり、織物に強い撚(よ)りをかける為にフノリ(=布乃利)という海藻を使っていましたので、このフノリは容易に入手できる環境だったのです。
そこで重太郎は「このフノリを使ってそばはできないだろうか」と研究を重ね、現在のフノリそばを完成させたのでした。

小嶋屋総本店 初代店主 重太郎

布乃利

過去5回の皇室献上の栄誉

昭和23年、新潟市で開催されたインターカレッジに、天皇陛下のご名代として秩父宮妃殿下がお見えになった時のこと。
当時の新潟県知事である岡田正平氏から、小嶋屋のそばを昼食に召し上がって頂いたらどうかというお話がありました。皇室献上といえば大変名誉な事、この件に関して千手町では議会にかけたほど慎重だったとか。
当日は生そばを車に積んで行き茹でたてを差しあげたところ、妃殿下はたいそうお気に召したようで「お礼が言いたいから」と小嶋屋初代 重太郎をお部屋に呼んだそうです。ところが、当時は背広などパリッとした洋服がなかった時代。あわてて県のお偉方から背広を借りてかしこまった事、そんなエピソードが残っています。
これ以後、小嶋屋総本店では過去5回の皇室献上を賜り、公式行事の際にもご所望を承っておりますが、この初めての皇室献上がその後の小嶋屋の大きな自信になったと、心から感謝しております。

過去5回の皇室献上の栄誉

これまでにないツルツルとしたなめらかな食感

重い石臼で丁寧に丁寧にそば粉を挽く。
フノリを鍋に入れ、長時間焦がさないよう煮とけるまでかき回すのも、簡単なように見えてなかなか骨の折れる作業です。そしてそば粉にフノリを足し、満身の力を込めてこねていく。
そうして生まれたへぎそばは、ふのり(海藻)をつなぎに使用することでこれまでにない、ツルツルとした食感と強いコシが生まれました。

これまでにないツルツルとしたなめらかな食感

二代目 申一の技
布乃利つなぎ

粉挽き初代重太郎の心 布乃利つなぎ 生へぎそば

小嶋屋 二代目考案 乾麺「布乃利へぎそば」

「生そばは確かにうまいが日持ちがしない。」
お客様から言われたその一言で、小嶋屋総本店二代目小林申一は乾麺の研究をはじめます。
昭和46年には当時廃業した乾麺工場に勤務していた技術者の協力を得て、小嶋屋単独で乾麺の製造に踏み切りました。
思い起こせば自然乾燥の手作りのような工場でしたが、これによって従業員は一年を通じて安定して仕事ができるようになり、乾麺はご贈答用にと大変に喜ばれました。
現在でも、丁寧に自家製粉した上質のそば粉に、ふのりをつなぎとする伝統製法を守り小嶋屋総本店の人気商品として大変喜ばれております。

二代目店主 申一

上質な素材を探し求め生まれた乾麺

二代目小林申一はより美味しい乾麺をつくるため上質の玄そばやフノリを全国に探し求め、おいしい水を確保し、さらに許される範囲の機械化を進めました──
重太郎が丹精したそばに申一の努力を重ねて出来上がった乾麺は、まさに絶品といえます。
永きにわたり愛され続ける小嶋屋総本店の乾麺をぜひ一度ご賞味ください。

布乃利そばの写真

三代目 重則のこだわり
手繰りへぎそば

粉挽き初代重太郎の心 布乃利つなぎ 生へぎそば

三代目 小林重則のこだわり

おかげさまで、小嶋屋総本店は創業以来100年お客様に支えられ今日を迎えております。
今後も初代・重太郎の「誠意」「創意」「熱意」の社是を基に本物のそばをご提供していくことが私たちの務めだと信じてやみません。
そしてまた小嶋屋総本店では、行政を含め地元の農家、JAの皆さんと協力し、転作作物としてもそばづくりを研究しました。

このことは、地元産そばの生産を軸に「魚沼産そば」を全国ブランドとしてご提供できるよう、地域が一体となって熱く取り組んでいる事業です。
その結果、平成20年新品種「とよむすめ」(旧名北陸2号)を、地元十日町市(旧川西町地区)全地域に普及する計画となりました。
このようなことをふまえ、小嶋屋総本店はこれからも、「安心・安全・健康・本物・そしてヘルシー」をキーワードに、より多くのお客様、そして従業員や社会のために、現状に満足することなく質の向上を図ってまいります。

二代目店主 申一

小嶋屋総本店の最高峰ブランド乾麺

三代目重則は常に考えておりました。「本質にとことんこだわった乾麺をいつか作ってみたい…」と。こうして生まれたのが、選び抜かれた純国産の原料のみを使用した「手繰りへぎそば」です。
選び抜かれた素材は、伝承製法の「布乃利つなぎ」にて打ち上げ、当店ならではのなめらかな喉越しと歯応えはそのままに、より生そばに近い食感と味を実現しております。

織物文化と食文化を紡ぐ「手繰り」とは

「へぎそば」を盛り付ける際に、一口ずつ食べやすく織の目に模して並べた形(またはその動作)の事です。
もともとふのりは、当地方の織物文化である、糸の糊付けに使われ、このつなぎのそばが生まれましたが、その織物の「かせぐり」の動作・形から伝わった伝統技術と言っても過言ではありません。「手繰りそば」と名付けた背景には、当地の織物文化、そしてそばという食文化を結ぶ当店三代目の熱き想いが込められております。

布乃利そばの写真

布乃利そばの写真

魚沼で生まれた新品種「とよむすめ」とは

「とよむすめ」とは、北陸研究センター(新潟県上越市)において開発されたそばの新品種です。特徴としては
①ポリフェノールの一種「ルチン」の含有量が、在来種「信濃1号」に比べ3割高い
②多収で食味に優れている
③苗が丈夫であり、安定生産が図れる
小嶋屋総本店では、行政・JA・農家の方々と一体となって取り組み、地元(十日町市旧川西町)のそば栽培を「とよむすめ」に切り替えを図ろうと取り組んできました。
平成15年から平成18年にかけて、この「とよむすめ」を種取用として栽培し、そして平成19年、ついに(十日町市旧川西町において)そば栽培の品種統一が行われました。

布乃利そばの写真

よくあるご質問

へぎそばは温かくしても食べれますか?

へぎそばの喉越し、食感を楽しむためには、冷たいへぎそばがおすすめですが、温かいへぎそばでもお召し上がりいただけます。
温かいそばでお召し上がりいただく際の茹で方の手順はこちらからご確認いただけます。

小嶋屋総本店さんの麺は、どうしてあんなにツルツルとのど越しが良いのですか?
つなぎに使っている海藻(ふのり)のおかげで、のど越しの良い麺ができるのです。
当地方は織物の産地で、緯(よこ)糸をピンと張るために「布乃利(ふのり)」を使っています。
それを初代の小林重太郎がそばのつなぎに使用したのが、小嶋屋のそばのはじまりです。以来、当地方では多くの店がふのりをつなぎに使用しています。
新潟でよく聞く「へぎそば」って、何ですか?
当地方のそばによく使われている「へぎ」(へぎの語源は「はぐ」「へぐ」からのなまりで、剥ぎ板を表します)は、そばを盛りつける木製の四角い容器のことをいいます。
その「へぎ」にそばを一口大に美しく盛りつけ「へぎそば」になります。それを数人で囲んで楽しく食べると、より一層そばが美味しくいただけます。
この手ぐり盛りは、糸を織った目の美しさを表現した、職人の技ともいえます。
以前、川西の小嶋屋総本店さんでそばを食べたときに、
カラシが薬味に付きましたが、なぜワサビではないのですか?
昔は当地でワサビが取れなかった事、そして海藻つなぎのそばに、カラシの風味が良くあったからと言われております。
新潟県には「小嶋屋」というそば屋さんがたくさんありますが、
どこも同じ味なのですか?
確かに「小嶋屋」は増えましたね。
他にも小嶋屋総本店以外に、「小嶋屋」と名のつく店は、十日町市に本店のある株式会社小嶋屋と、長岡市に本店のある株式会社長岡小嶋屋があります。
これらは現在では小嶋屋総本店とは独立した別会社として、各会社とも独自の味づくりに励んでいます。
ですので、小嶋屋総本店系列の直営8店舗以外は味が異なります。
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